◇◆ラジオタイムな歌姫♪◆◇
もう、5年以上前になるのでしょうか、
ある新聞のインタビューで、矢野顕子の娘さんである
坂本美雨がこんなことを言っていました。
「母は天才タイプで、次から次へと歌をつくりだす
でも父には天才ではない葛藤があった」
という主旨の言葉です。
僕は23歳から30歳の社会的ひきこもり時代
〜そして現在まで、坂本美雨のお父さんである
坂本龍一の大ファンです。彼のCDのほとんどを
購入しました。(社会的ひきこもりで何も無い僕は、
勝手に彼の世界的な活躍に陶酔していた
—依存していたのでしょうね。)
思春期の頃からずっと、坂本龍一は「世界のサカモト」だと
思っていたので、ワールドクラスの音楽家だと、
まるで一神教を信じるように、坂本龍一に心酔していました。
矢野顕子も一流のミュージシャンだとは思っていましたが、
「世界の」ではないし、坂本龍一に比べれば、
数段の差がある存在(才能)だと身勝手に思っていました。
そして、5年くらい前でしょうか
坂本美雨の新聞記事を見かけました。
ちょうどその頃の僕は、通学制の大学に通っていたころで、
いろいろなことがなかなかうまくいかなくて
悩みが多かった時期でした。
通信制高校時代に買って(もらって)いた坂本龍一のCDを聴き、
ワールドクラスというものを感じて(いたと思いこんでいた)、
何とか自分を元気づけていました。
5年後の現在、通学制大学も辞め、通信制の大学に通いながら、
アルバイトやボランティアをして、生活している自分がいます。
マイペースで活動している自分がいます。
良い時もそうじゃない時もあり、
それらを認めて、しっかりと生きていこうと思う
そんないろんなことを感じながら、今という時間を大切にしたいと
そういうおセンチな時は、坂本龍一のダイナミックなワールドミュージックよりも、
(坂本龍一は小品も多いのですが)、
矢野顕子のハートに沁みる音楽が歌がいいなあなんて思うのですね。
そしていつの日か、僕のこころの調子が治った時、
生き生きと満ちるような覇気に包まれた時、
矢野顕子が深夜のディスクジョッキーをしててくれないかな
MCの後の一曲目は、『ひとつだけ』か『Super Folk Song』かな
なんて、余りにも身勝手な空想(妄想)をしてしまうのですね。
(その時によって、同じミュージシャンでも
こちら側の捉え方が違いますね。おどろくほど
違う時もあります。)