◇◆なんとな〜く間延びする女の子たちの会話♪◆◇
もう一年近く前になります。
僕は、毎月一回、通院している、
ある心療クリニックへ行きました。
11時過ぎにクリニックに入り、受付で診察券と保険証を提示し、
淡いオレンジがかった薄茶色のゆったり感あるソファに
腰かけます。(ルーム全体が、この色で統一されている感じです。)
そして、バッグから本を取り出し、読み始めます。
(この日のお伴は、道尾秀介の『片眼の猿』でした。)
室内には癒し系オルゴールミュージックがかかっています。
よく注意して聴いていると、音楽がまったく途ぎれないことがわかります。
(曲目は、宮崎駿映画音楽、ビートルズ、坂本龍一の『エナジーフロウ』、
オードリー・ヘップバーンが出ていた映画『ティファニーで朝食を』の
『ムーン・リバー』や、『シャレード』の音楽等々です。
院長さんがご自宅でMIXしているのでしょうか。)
わりと流行っているクリニックで、患者さんは平日でも多いです。
一時間くらいは待つことになるのでしょうか。
(僕は以前、ある大学病院に通院していたことがあるのですが、
そこでは、2,3時間診察待ちは当たり前でした…)
![](/img/u626/FI32262_0E.jpg)
しばらく待っていると、女の子二名連れがクリニックに
入ってきました。ホントに今時の女の子といった感じの
二名で、ファッションも今流、メイクも今流、二人とも
ロングの髪を少しだけ茶色っぽく染めている
かわいらしい容貌の女の子たちでした。
ひとりの女の子が受付をすませ、二人掛けのソファーに
腰掛けました。僕のそばの席に座ったので、
二人の会話がよく聞こえました。
二人の会話に集中していたわけではないので、
断片的に覚えていることが、
「午後の授業で…」、「あの子って、やっぱカワイイよねぇ」、
「…語って全然わかんない、まだわかんない」、
「次のシフトは…さんと一緒〜」
このくらいが覚えているすべてでしょうか。
(わりとよく覚えていますね(^_^;))
そうなんです。いたって普通の女子大生なのですね。
今時の会話ですが、大きな声を出して話をしているわけではなく、
小さめの声でおしゃべりを楽しんでいました。
(僕はそばにいたので聞こえたのですね。)
クリニックのある駅からは、数駅の範囲内で
いくつかの大学があります。そこから、お昼前に来て、
診療をすませ、大学に戻って午後の授業を受けるのかなと思いました。
受付を済ませた女の子が患者さんで、
もうひとりの子が付き添い(親友)なのでしょうか。
![](/img/u626/FI32262_1E.jpg)
「ああ、そんな感じになったのだなあ」
と率直に思いました。
クリニックの室内は、待合室といった雰囲気ではありません。
きれいな植物を植えた容器がルームのあちこちに配置され、
水のきれいな大きな水槽内には金魚が泳いでいます。
(幼い子どもさん連れのお母さんがいらしたときは、
そのお子さんがおもしろそうに水槽の中の金魚をながめています。)
スマートなデザインの本棚には「アエラ」、「anecan」、
「読売ウィークリー」等雑誌が置いてあります。
お医者さんとは、いろいろとお話をしてきたので、
クリニックの内装についてもうかがったことがあるのですが、
やっぱりこだわったそうです。
ある程度、自分でデザインしたとおっしゃっていました。
この日、僕の中で、さらに『クリア』になっていきました。
心療内科(精神科でもよいのですが)に通うこと、
べつに特別な人が通う場所ではない、いたって普通に通う
こころの調子がよくないということは、めずらしいことでも
なんでもない。よくあること、ありふれたことなんです。
僕はそのことをみなさんにお伝えしたかったのですね。
診察後、薬局へ向かいます。
よくしてくださっている薬剤師さんがいらして、
「松尾くん、今度、〜のセミナーがあるのだけれど行く?」
と僕にお聞きになります。
その薬剤師さんには、僕が行っている活動のことをお話しています。
主治医さんにもお話していて、
NL等をクリニックの棚に置かせていただいたこともありました。
これからはもっとその傾向が強くなっていくでしょう。
(話は変わりますが)、あらゆる精神医療が、普遍的になっていくというか
よくあること、(以前の僕は病状の悪い時期もありましたが)、
普通の感覚で心療内科に通い、診察を受け、服薬もする。
松尾が、このように自分が受けている医療のことも、
声をあげてシュプレヒコールしているのではなく、
「よくあることなんですよ」と淡々とお話させていただく
そして、それでいいんじゃないかと捉えている僕がいる。
そう、これでいいのですね☆
![](/img/u626/FI32262_2E.jpg)