病状が出ている「完全ひきこもり」からの脱出

◇◆一度病気になると長い闘病生活にかかることになる◆◇

ご本人は長年、完全ひきこもりになってしまい、
精神の病の症状が出てきている様子。
そんな場合は、どうしていけばよいのか。
どう支援(先ず医療ですね)に結び付けていけばよいのか。

松尾の場合もそうでした。自宅(自室)にひきこもった、
「完全ひきこもり」状態が、10年間続きました。
3,4年目あたりから、病状は出ていました。
母も、地域の保健所に相談に行っていました。
ですが、保健所からは、「本人が来なければ、どうしようもない」
と言われていたそうです。
そして、本人(松尾のことです)からは、重度ではないが
暴力もふるわれる、悪態もつかれる…。

本当に難しいケースです。
ですが、このようなケースを抱えるご家庭は多いのではないかと思います。
表にはあまり出てこないが、潜在的にはかなり潜んでいるのではと
捉えています。この件に関しては、誤まった見方だとは思っていません。
だから、そんな方たちにも「ブログ」を見てもらえるかな?
そのような考えもあって、ブログを続けています。

警察や救急に依頼するという考え方は間違っていないと思います。
ですが、警察や強制的な医療に繋ぐ(救急車)というやり方は
ご家族にとって危険なのではと思えるのです。
「病的症状により暴れた」というケースはまた別だと思います。
警察や救急に頼らなければならないと思います。

松尾はお母さん方にこのようなご質問を受けるのですが、
「松尾さんは、そんな状態(病状が出ている完全ひきこもりの状態)
でいったいどうやって脱出できたの…?」
というものです。人・場合(ケース)によっては、悲痛なご質問でもあります。

松尾の場合は、病状によって自宅で暴れてしまい、
救急車で病院へ運ばれました。そう措置入院となりました。
それで、「完全ひきこもり」状態から脱出できたのですね。
嬉しい結果とは言えないでしょう。最後の最後まで追い詰められたのですから。

結果、まだ外泊が許されていない監察室入院時代に、両親と共に
病院の外に出るようになりました。それで「精神病患者」としての
生活が始まったのですね。

一ヶ月ほど入院し、外泊が許されました。
その時は、近所に住んでいた同世代の女性たちは、
実家を出て、別の家(一人暮らしなり、親戚の家)に転居していました。
救急車で運ばれた、精神病患者のそばに、
うちの娘は住まわせるわけにはいかないということだと思います。

約半年入院し、退院後しばらくしたら、関東から関西へ引っ越しました。
それで本当に良かったのだと思います。

私のケースですが、めずらしいケースだとは思いません。
よくあるケースだと考えます。ですが大体の場合、引っ越す経済的余裕はなく、
退院後も(偏見・蔑視にさらされながら)元の住居に住んでいるのだと思います。

「松尾さんはどうやって、完全ひきこもりから脱出できたの?」
にはこうお答えしています。たまたまであり、必然的でもあります。
私の病状がここまで良くなったのは、ある意味奇跡的な事だと捉えていますし、
神様のおかげでも、神秘なる力によるものでもなく、
薬の力、家族の支え、時間の経過、自分自身の治癒能力だと捉えています。

これが、現実(リアル)です。生の「ひきこもり」であり、「精神障がい者」の半生です。
もう偽りはありません。開示する時が来たのですね。
これから徐々にもっと開示していきます。
その方が、多くの方のためになるのであれば、迷いますが、そうします。