生活支援について:その2

◇◆何で生活支援というサポートを行うのか◆◇

何で「ひきこもり」や「ニート」といった
生きづらさを持つ若者に『生活支援』という
サポートを行うのか…?
仮に必要だとして、まずこちらが”就労支援”より先という
考え方はなぜなのか…?

最初の話に戻りますが、
身の周りを整えてから、外に目を向けると申し上げました。
『生活。』この言葉は思ったより重いものなんです。
お金さえあれば簡単に成り立つよ、というものでは
けっして無いのですね。

家事の出来ない高収入の会社員さんがいるとします。
高い給与を取り、高級スーツに身を包み、ハンカチ、シューズも高級品です。
立派な家に住み、家にある家具や雑貨類も高級物。
庭の芝生も青々として綺麗です。

彼は一切家事はしません。
これがお金さえあれば、生活は成り立つということですよね。
ですがこのセレブさんは生活力はありません。
このセレブさんの生活が成り立っているのは、
奥さんなりお手伝いさんが掃除をし、洗濯をし、
食事も外食なり、奥さんやお手伝いさんの料理なりで、
賄ってもらっているのですね。

けっして、生き方批判をしているのではありません。
それは個人のことです。他人に言われる筋合いのものではありません。
ただ今回のテーマ、「生活力を身につけるための、生活支援」を
受ける対象者という存在(クライアント)は、
セレブというケースは少ないのではないでしょうか…?

親御さんに身の回りのお世話をしてもらっていても、
その親御さんの悩みって、
自分亡き後だというケースが多いかと思いますし、
永遠にこの生活は続かないと捉えるべき、なので、
だからこそ、生活力を身につけるために「生活支援」を受け、
そしてその次のステップ「就労支援」を受け、「経済力」をつける
という段階ごとにアップしていくと良いのではという考え方なのですね。

そして、アルバイトでは、『生活力』というものが活きます。
またそれがなくては、成り立ちにくいものがあります。
食器類を洗う、掃除をする、物を収納する、衣類をたたむ、
ゴミ出しをして来る、電話応対をする、細々とした物を手頃に購入してくる、
これらはアルバイトの現場において基本中の基本なのですね。
「生活支援」を受け、「生活スキル」を身につければ、
おのずと『下っ端アルバイター』としての素地ができていくというわけなんですね。

では、下段で最後です◎