「うつとその周辺」の特集記事

◇◆偏見と受容をくりかえしながら社会は成熟していく◆◇

現在、朝日新聞の夕刊で
「100万人のうつ」という特集記事が連載されていますね。
フェイスブックでもメーリングリストでも
(松尾はメンタル系のエリアにいるので)、
この話題で持ちきりといった感じです。

メンタル系のエリア内でも偏見とまではいきませんが
「かれらは迷惑な存在だ」という見方はあります。
ですがそれは仕方がないというか、
乗り越えていく過程なのだと思います。
そのカベを乗り越え、偏見は受容され、社会は成熟していくのですね。

数年前に「ツレがうつになりまして」という書籍がこの世に出ました。
冊子は話題になり(この作品だけが要因ではありませんが)、
「うつ」というものが普遍的になったというか、
ごくごく自然によくある病気のひとつとなりました。
現在、「うつ」で心療内科クリニックに行くのなら、
それほどの偏見視は受けないかと思います。

これはどういうことかというと、
今では「ツレがうつになりまして」という書籍を発刊しても
もう売れないということです。
ですが「ツレがトーシツになりまして」という書籍なら
売れるでしょう。

世の中は少しずつ進歩していきます。
すぐには変わりません。革命が起きてもガラッとは変わらないのですね。
必ず紆余曲折があり、市民が新しい考えやスタイルを受容するまでに
時間が必要になるのですね。
「ツレがうつに〜」や「わが家の母はビョーキです」は小さな革命なのですね。
受容されるまでには時間が必要なのです。

それで良いのでは、というより、社会とはそういうものなのだから。
だからそれで行こう…というわけです。
劇的に変化はしませんが、種を蒔けば少しずつ変わっていきます。
良くも悪くもだとあえて申しあげましょうか…。

≪宮崎あおい&堺雅人の「篤姫」コンビで
文科省・厚労省推薦ではなく商業映画として
「ツレが〜」が公開されたのが今年のトピックになっています。≫