『錦秋の宇治を歩く』

(%青点%) “文化塾ウォーキング”(H23年度・第6回)の報告です。
『〜源氏物語のロマン漂う〜山紫水明・清水轟く宇治を歩く』
・日時:11月25日(金)午前9時〜午後5時(現地解散)
・集合:京阪淀屋橋駅 9時集合
[コース]:京阪淀屋橋−京阪黄檗駅(10時10分)−黄檗山万福寺−宇治上神社−仏徳山−興聖寺−天ヶ瀬吊橋−紅葉谷−白山神社−塔の島−平等院−県神社−宇治橋−京阪宇治駅(午後5時) 【約10km】
・参加者:18名(女性10名、男性8名)
・スタッフ:佐藤リーダー、房田、小宮山、常本
———————————————–
*右上の写真は、11月25日午後の平等院の ”もみじ”です。
【もみじ情報】
・例年であれば、「もみじの見ごろ」は、11月下旬〜12月上旬。
・今年は、11月初旬から中旬にかけて、温度が高っかたためか、色づきがかなり遅れているようです。
・今年の宇治の「もみじの名所」…”宇治川ライン、興聖時の琴坂、紅葉谷、平等院の紅葉”…の見ごろは、12月上旬頃と思われます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(%エンピツ%) 「黄檗山萬福寺」(おうばくさん まんぷくじ)
*右の写真は、萬福寺の齊堂(禅寺の食堂)前にある「開版(魚梆)」(かいばん)という魚板で木魚の原型となっているものです。時を報ずるものとして今も使われています。
——————————————-
・1654年(江戸時代)、中国福建省から渡来した隠元 (いんげん)禅師により、1661年に開創された寺院です。
・日本で言う“禅宗”は、臨済宗・曹洞宗・黄檗宗の三宗に分類されます。
・黄檗宗の大本山が「萬福寺」。
・本尊は、釈迦如来。
・建築や仏像の様式、儀式作法から精進料理に至るまで中国風で、日本の一般的な仏教寺院とは異なった景観を有しています。
・天王殿の布袋像は、弥勒菩薩の化身とされ、京都七福神の一つです。
・拝観料:500円

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(%エンピツ%) 「宇治上神社」・「興聖寺」・「白山神社」
「宇治上神社」(うじがみじんじゃ)…1994年、世界文化遺産に登録された「古都京都の文化財」(17ヵ所)の一つです。本殿は1060年頃の建築とされ、現存最古の神社建築で国宝。また、拝殿は鎌倉初期の建築で寝殿造り様式を伝える国宝。祭神は応神天皇、仁徳天皇、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ/応神天皇の子)。(注):地名「宇治」は、かつては(うさぎのみち)「菟道」と書いて「うじ」と読みました。
・また、境内には宇治七名水の一つ「桐原水(きりはらすい)」が湧く。
「興聖寺」(こうしょうじ)…曹洞宗のお寺で道元禅師を開創とし、同宗の修行道場となっています。1236年に伏見深草に建てられたが廃絶し、1649年淀城主・永井尚政によって、宇治七名園の一つ朝日庭園であった現在の場所に再興。総門からつづく”琴坂”(脇を流れる谷川のせせらぎが琴の音に似ていることから琴坂とよばれる)は、”紅葉の名所”として有名ですが、今年は、まだ青い葉がおおっていました。
「白山神社」(はくさんじんじゃ)
・京都自然200選に選ばれています。
・8世紀後半に疱瘡(ほうそう)が流行した時に、その治癒を願って創建されたと伝えらます(国の重要文化財)。やがて、四条院寛子(しいじょういんかんし)(藤原頼道の娘)が建立したといわれる金色院の鎮守となりました。しかし、今では、白山神社と総門、寛子の供養塔(九重石塔)が残るのみです。
———————————————–
*右上の写真は、宇治「もみじ谷」です。宇治川から白山神社にいたる約1kmの渓谷で、東海自然遊歩道にも指定されている名所ですが、ご覧のとおり…“もみじ”はほとんど見られませんでした。
———————————————–

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(%エンピツ%) 「平等院」(びょうどういん)
・永承七年(1052)、関白藤原頼道によって開創。
・約1000年前に建立された建造物や仏像・絵画・庭園などを今日に伝え、「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。
・宗派は17世紀以来、天台宗と浄土宗を兼ね、現在は、特定の宗派に属さない単立の仏教寺院です。
・本尊は阿弥陀如来像(国宝)です。
・鳳凰堂…阿弥陀堂として建てられ、仏師定朝の作の阿弥陀如来像がある中堂、左右の翼廊、後ろの尾廊で成り立ち、屋根には鳳凰、内部には絢爛な装飾がなされています。鳳凰堂の前は、池を配した庭園となっています。
・日本の10円硬貨には平等院鳳凰堂が、一万円紙幣には、鳳凰堂の屋根上に飾られている鳳凰がデザインされています。
・拝観料:600円
★(感想)…平日にもかかわらず、シーズンなので多くの人でした。平等院に来たのは、数十年ぶりです。本当に素晴らしい情景に見入ってしまいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(%エンピツ%) 〜『源氏物語』にふれる〜
・「源氏物語」全五十四帖のうち十帖は、宇治の地を舞台として展開するところから「宇治十帖」と呼ばれています。いつの頃からか、宇治橋周辺には宇治十帖の物語を偲ぶ古跡が設けられ、人々に親しまれています。
————————————–
《宇治十帖古跡巡り》
・右の写真は、宇治十帖巡りのひとつ「宿木」(やどりぎ)(源氏物語第四十九帖)の古跡で、佐藤リーダーの説明をきいているところです。
「宿りきと 思ひ出でずば 木(こ)のもとの 旅寝もいかに 寂しからまし」
————————————–
***************************************************************
(%くもり%) 今日は、見ごろと思っていた”もみじ”は、ちらほらでしたが、天候は晴れ時々曇り、空気も澄んで、ウォーキング日和でした。