講座日誌(歴史)②…孝明天皇−攘夷と行幸−

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・日時:3月12日(火)am10時〜12時
・会場:すばるホール(富田林市)
・講師:笹部昌利先生(京都産業大学文化学部教授)
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天皇の権威をめぐる.幕末政治
孝明天皇とは
・江戸時代末期の天皇。1831年−67年。121代天皇。在位:1847−67年
・安政元年(1854年)のペリー来航以降、幕政の乱により、幕府の権威が失墜し、天皇の権威が浮揚することになる。
・孝明天皇は、安政5年(1858年)日米修好通商条約勅許を拒否し、攘夷の立場をとる。以後、積極的に政治に関与。
・「攘夷親征と行幸」….天皇みずからトップに立って行う。(宮中に奥深くに安座する天皇からの脱却)。(天皇の御所の外への行幸は、幕府が許さなかった。)
賀茂社行幸
文久3年(1863年)3月2日、攘夷祈願のため、孝明天皇は加茂下・上社へ行幸した。(このことは、幕府による天皇・朝廷統制が崩壊してしまったことである。)…1か月後の4月には、石清水八幡宮を同じく攘夷祈願のための行幸が行われた。
錦絵に描かれる天皇
行幸などの風景が錦絵に描かれ、一般市民に、幕府(将軍)から朝廷(天皇)への権力移行を表していた。

元号
・孝明天皇朝(在位20年弱)は、弘化・嘉永・安政・万延・文久・元治と改元されている。改元の理由は、さまざまな天変地異や政局を転換したい時などであったと考えられる。
「明治」の改元で、「一世一元の制」が導入された。
・今年の4月1日には新元号が発表される。元号は中国から日本に伝わり、天皇が大化から平成まで1300年以上にわたり、代替わりや災害などを機に改めてきた。