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日時:10月3日(木)午後1時半〜3時半
会場:すばるホール(富田林市)
講師:浅尾広良先生(大阪大谷大学教授)
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〇国宝『源氏物語絵巻』について
「源氏物語絵巻」は、紫式部が『源氏物語』を書き綴ってから約百年後の平安時代後期(12世紀前半)に制作された現存する最古の絵巻です。本来は「源氏物語」の54帖全体について作成されたと考えられている。…現存する国宝「源氏物語絵巻」は、絵19面ン、詞書37面が徳川美術館と五島美術館に所蔵されている。
・現存する絵巻は、現在では色が褪せ、剥落が進み、当時の面影はない。
・国宝源氏物語絵巻の全巻復元プロジェクト(1999年から2005年にかけて、すべての絵巻の復元が完成)
◆国宝源氏物語絵巻の講義は、2013年から始めて、今回の「早蕨巻}で14回目になります。
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●第三部「橋姫巻以降のあらすじ
・宇治の八の宮の姫君(大君、中の君)が登場。
・薫は、八の宮の噂を聞き、宇治を訪ねるようになる。…有明の月のもとで、大君・中の君の合奏する姿を見て以来、薫は大君に思いを寄せるようになる。…ところが、大君は患うようになり、大君は妹(中の君)の行く末を案じつつ息絶える。中の君の心細さはひとしおである。匂宮は中の君を京都に引き取る決意をする
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〇第四十八「早蕨巻」
**《巻名》新年の挨拶に添えて、山で採れた蕨(わらび)や土筆(つくし)を贈ってきた宇治の阿闍梨への、返礼に中の君が詠んだ歌。
「この春はたれにか見せむなき人のかたみに摘めよ峰の早蕨」
◇「早蕨巻」の梗概
①宇治の新春…大君に死別して春を迎えた中の君は、傷心癒えず。
②薫、宇治訪問…薫は、引っ越しの前日の宇治を訪ね、中の君と大君の思い出をしみじみ語り合う。
③中の君は、匂宮に迎えられ、二条院へ…薫は、内心では中の君に亡き大君の形見と思っていたので譲ったことを後悔する。今もなお、匂宮のもとに中の君を訪ねていく。薫・中の君・匂宮の心々。
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◇源氏物語絵巻 早蕨 (復元模写)
図は、中の君の山荘の一室。薫の姿は描かれず。
・八字形に几帳に囲まれて語る中の君と弁の尼。
・四人の女房たちは都移りの準備にうきうきしている中で、中の君と弁は憂いに沈む姿が、描かれている。
・中の君の衣装の文様などが細かに表現されている。 (以下、省略)