11月度 多文化カフェ開催しました

11月度 多文化カフェでは、エクアドルの紹介がされました。
日時:13年11月5日 10:00〜12:00
場所:公民館多目的ホール
参加:15名(含スタッフ)
 朝晩一段と冷え込み、箕面の紅葉も見ごろを迎えています。
今回は、日本人男性と結婚された上山ローリーさんからの紹介でした。大変興味深いエクワドルの全貌を余すところなく紹介していただきましたが、全ては紹介できず残念です。

【国の概要】
 エクアドルは、南米大陸の北西部に位置し、西は太平洋に面し、東はアマゾン地域にまたがっている。首都のキトは赤道直下に位置する。南北にアンデス山脈が走っていて、6千メートル級の山々が連なり、活火山もある。赤道直下ではあるが、頂上には氷河まである。西海岸には川幅60kmもある大河が注いでいる。海岸部、山岳部、アマゾンを含む東部の3部に分かれ、それぞれ気候、民族、風土が全く異なる。面積は25.6平方キロメートル、人口は1,542万人(2013年発表の統計)、首都キトには280万人が暮らす。

民族の構成は、欧米人と先住民の混血が79%、欧州系8%、先住民7%他となっている。ダーウィンの論文で有名なガラパゴス諸島もエクアドルの領土である。

右写真は先住民族の一種族

【歴史】
エクアドルの歴史は、次に見るようなエッポックでとらえられている。
①コロンバスによる発見以前:15世紀末にインカ帝国の版図になるまでの歴史は明らかでない。
②欧州人侵入:1530年代スペイン軍フランシスコ ピサロが侵入、インカ帝国崩壊。
③植民地時代:1544年行政上はペルー王政に属したが、実質300年間スペインの植民地になる。
④独立:独立運動が起き、1811年植民地からの独立宣言。だが、コロンビア連邦共和国の一員に。
⑤共和制国家:1830年再度コロンビアからの独立を果たした。

【社会情勢】
 エクアドルの政情は政権が不安定で政権交代が繰り返された。経済面でも、人口急増に見合う産業が育成されていない為、失業者が多い。多民族国家であり、民族間で就職率が異なる等の格差もあり、スペインの他、米国やイタリアへの移住者が多い。
逆に隣国コロンビアでは暴動が頻発しており、エクアドルへ避難民が多く流入。アマゾンには先住民が何種族かいるが、外部とは全く接触しようとせず、外部の者が入ることも制限されている。石油資源は豊富であるが、採掘することは先住民族の生活を脅かすとか、森林破壊につながるので抑制されていた。しかし、先進国からの援助が得られなくなり、赤字財政軽減のため、採掘を強行しようとしている。

ダーウィンの論文で有名なガラパゴス諸島もエクアドルの領土である。
写真は、赤道直下の記念碑

【風物・観光・自然】 カソリック教徒が95%で、スペイン風の教会が多い。豪華な教会もあり、キトにあるクイトラ コンパニア教会の内部は金箔が施されている。首都に次ぐ3番目のコインカという街は、安全、安心という事で、現役引退者が過ごしやすい街として有名。外国からも多くの人が移住している。
 首都キトには写真で見るような赤道を示す記念碑があり、外国からの観光客も多く、毎週末には赤道祭りが催される。
また、カハスにある何の変哲もない河岸だが、20年前にここで聖母マリアを見たという話が伝わり、パワースポットの様に訪れる人が多い。

写真は内装に金箔が施された豪華な教会 

当然宗教的な行事も盛んで、通行人に水を掛ける水撒き祭りがある。クリスマスには9日前から他人の家を訪問し合って歌ったり、お祝いの準備に忙しい。サンタさんへの手紙は、クリスマスツリーの下に置くのがならわしとか。続く年末年始の行事も独特で、ねぶたの様な空洞の人形を何体も作り、その中に爆竹を入れ、新年のカウントダウンに合わせて一斉に火を付け、盛大に祝う。
 自然も豊富で、貴重な猿や鳥が生息しており、エクアドルのアマゾン地域だけでも、その種類数は北米大陸の種類数を超える。ガラパゴス諸島は、19の島と40の岩礁からなっており、火山もある。独特の生態系が残っているので有名。きれいな海に囲まれ、オットセイやイルカと一緒に泳ぐことができるので、観光客に人気が高い。

 写真はねぶたのような飾
【質疑】
時間を一杯使ってのプレゼンだったので、質疑は少なかった。
日本の印象を聞かれて、ローリーさんは、日本のテクノロジーが素晴らしい、日本製は高いが故障しないとの事だった。
以上
(文責 濱崎)