6月7日(土)、コラボ談話室「伝統って、なんだろう?」(話題提供:西村宜晃さん)を開催しました。参加者は、10〜80代の23名(初参加5名)。西村さんは、 伝統は残すのが目的ではなく、伝統の中によいことがあるから残す必要がある。それぞれの集合体ごとに伝統がある(例:郷里の山口には瓦そば、萩焼)。①全国各地から千里に集まった人々の郷里にはどんな伝統があるのか ②50年が経過した千里ニュータウンに伝統はできたのか について話しましょうと語りました。そのあとフリートークが続きました。

20代後半〜40代は伝統に興味がある。日本がおかしくなっているのは、日本の伝統の芯の部分が忘れられているから?植木で有名な宝塚市山本地区では、植木畑がマンションになり再生不可能。あるべきものを今の時代にどう変えていくかが大切/京都の伝統が守られるのは人が定住するから。人が変わるニュータウンでは伝統は育たないかも/千里の親世代は地方の伝統・しがらみを捨ててきた人たち。子世代は千里から離れていった/「必要があって生まれて残ったもの」が伝統では?日本が壊れているのは、多くの日本人が他人に頼って生きているから。知恵を出して生きていくことが大切/高齢者が生き生きと暮らせるよう、高齢者の寺子屋を開催している/日本の伝統は個別に見せられるので、海外からわかりにくい。統一されたイメージで発信することが大切では?/

加齢とともに料理をつくらなくなり、コンビニのおにぎりを食べることで料理の伝統が失われていくが、時間があれば料理してみるなど、できる範囲でやることで伝統は守られるのでは?/料理、華道、茶道などのいずれもつくる人、もてなす人の「こころ」で成り立っているから、こころが伝統では?/相手の気持ちを大切にする日本人のこころは海外にはないからわからない。だからこそ外国人に伝える努力が必要/合理化・システム化は良いことか?/おにぎりはお母さんがにぎるから美味しいのであり、コンビニのおにぎりは美味しいけど「仏像をつくって魂入れず」に近い/同様に待機児童のために保育所を増やすのはどうか/伝統は、家族の中でのこころや愛情とともに継承されるもの/アメリカ人は、日本人のこころが分からないから、「愛している」と言葉で言う。これからの国際社会では、日本人もきちんと説明することが必要かも/以心伝心は相手の気持ちを察するのが本来の意味だが、最近は逆になっている/

伝統とは「積み重ねられた自信」では?/千里では高齢者が互いに交流し助け合い、病院で亡くなってもマンションからみんなで見送ろうという会が生まれている/千里キャンドルロードは、いろいろな人がいろいろな形で参加できる新しい祭り/伝統の蓄積のためには、縦×横に加えて「はすかい」も大切/守破離(しゅはり)というように伝統は変化しながら継承されている/時代に合わせた変化は大切だが、京都の寺院で音楽をやるのは疑問/京都は伝統を守りながら進取の精神もある街/千里の伝統は、住みたいと思わせる良好な住環境、人がつながっていく仕組みづくり(例:コラボ)では?/お助け上手&お助けられ上手、コラボの活動などが千里の伝統になっていくのでは?外から見てうらやましい

「伝統」というひとつのテーマから、いろいろなトークが展開されました。そして、有形・無形の伝統とともに、こころなど伝統の背後にあって伝統を支えているものを大切にしたいとの思いが参加者に強いことが印象的でした。

次回の予定は次のとおり。
●と き:7月5日(土)10時〜12時
●ところ:第4講座室
●テーマ:「日本人って、おもしろい!?」話題提供:加藤英子さん)
植民地時代の台湾から、別々の事情で、切符一枚で来日した両親をもち、神戸で育つ中で見聞きした日本人。日本人は、自らをどう思っているのだろうか? 島国根性、勤勉、我慢強いetc.を外国人から見ると・・・日本人って、愛らしくて、おもしろい!?(加藤さん談)
第1土曜の朝は、ちょっと早く起きて、コラボへGO!

(S やまもと)