7月5日(土)、コラボ談話室「日本人って、おもしろい!?」(話題提供:加藤英子さん)を開催しました。参加者は、15名(初参加1名)。
加藤さんは、戦前に台湾から日本に来た両親のもとに生まれ、戦前は日本人だったが、終戦後は戦勝国でも敗戦国でもない国(台湾)という意味の第三国人になった。 神戸の多国籍の小学校で育ち、英語、北京語に親しんだ。日本国籍をもたないと就職困難なこともあり、大学(国際関係学部)卒業後は外資系企業に就職。日本人と結婚したのち、現在は日本国籍となったが、就職、保険、年金などではハンディがある。のほほんとして、本質をわきまえないで、ブームで行動する日本人は「良い人」「お人好し」であり、日本は本当に「平和」なんだと思う。最後に、中国のイメージは、いつの時代の中国?と質問して、話題提供を終えました。
そのあとは、加藤さんに質問する形でフリートークが続きました。
●中国のイメージは、Aさん:ラストエンペラー(清の時代)。Bさん:李白・杜甫・白居易の漢詩に代表される唐の時代。ロマンを感じさせる唐の時代の中国と、外交関係でぎくしゃくしてる今の中国が同じ国とは思えない。
●中国は広いから、中国のどこを見るかで大きく違う。中華人民共和国の一員よりは、北京出身、上海出身という意識も強いようだ。
●中国に宗教はない(無宗教の国)と聞いたがどうか?中国の倫理観は? → 道教、儒教、仏教などいろいろあるが現世利益的。どんな手段を用いても「金持ち」が善で「貧乏人」が悪。中国では、食べ物はまずくても高いことが大切。金持ちは、学校や寺に大金を寄付する。だから、寺は生活に困った人を受け入れ、寺の仕事と食べ物を与えるという面もある。
●加藤さんがいかに過酷な時代を生きてきたかがよく分かった。
●植民地時代の日本に対する台湾の人の意識は? → 教育、土木、医学の3つを日本人が改革(近代化)したから、日本人に感謝している人は多い。
●台湾に娘がいるのでよく行くが、台湾は戦前の日本を良く残している。
●昭和30年代に来日した知人のアメリカ人は、日本人はみずから日本の良さを壊していると言っている。
●帰化することによって、国への帰属意識は変わるか?日本に帰化したいが両親に反対されている台湾人を知っているが・・ → 国が変わるから意識は当然変わる。帰化には、犯罪を犯さないかなど厳しい条件が課せられる。親が反対すればほぼ無理。
●日本は、やはり島国であり、井の中の蛙だと思う。大陸の中国は、日本をよく勉強しており、外交戦術がうまい。
●原発の被害を受けた福島の人は、もっと怒っても良いのでは?と思うけど、じっと耐えている。このように、日本人は、「良い人」「お人好し」に見えるが、深いところで考えているのではないか。
台湾と日本という二つの国を経験した加藤さんの話から、日本や日本人、アジアの国々との交流などについて考える貴重な時間になりました。
次回の予定は次のとおり。
●と き:8月2日(土)10〜12時
●ところ:2階 集会場(公民館事務所横
●テーマ:「グローバルになろうよ」(話題提供:濱崎定也さん)
外来語は、語源があいまいなまま広まり、それぞれの人によって受けとめ方や考え方が異なる場合がよくあります。「グローバル」もそのひとつで、私自身も今まであいまいな考え方をしていた気がします。談話室に集まり、「グローバル化しているか」気楽に、楽しく話し合ってみませんか。
第1土曜の朝は、ちょっと早く起きて、コラボへGO!
(S・やまもと)