コラボ大学校 もう一つの大阪=意外な堺の歴史(2016年10月8日)

もう一つの大阪=意外な堺の歴史
〜地下鉄一本でもう一つの大阪へ

「堺・都市史研究家」の中井正弘さんは太成学院大学 客員教授。肩書を見れば、難しい方なの?と思われたかもしれませんが、チヌの海(大阪湾)を愛するヨットマン。
「ヨット乗りと云うと、リッチマンと誤解されるのですがヨットを走らせるのにほとんど燃料を使わない、毎年のメンテナス、修理もホームセンターや100円ショップで必要な部品を買って自分で何もかもやるんですよ」と、気さくな方、この方の口から出てくる堺の歴史は、ぼくらのヨットは庶民の遊びなんですよ」の話と同じように、会場に来られた方みなさんにとって初めて聞くような話ばかり。

スクリーンに投影された中世の日本地図を指し、日本の地名をみなさんに読んでもらっておられる。近畿の地名にはMeaco(都=京都)、Sacay(堺)の二つしか載っていない。大阪が載っていないのだ。
この地図はポルトガル人が書いたもので「貿易で堺との交流が大きかったからなのだ」とのこと。

堺の街が豊かになれた一つに、堺商人が武器、弾薬等を有力武将に売りさばいていたというのもあったそうです。
大坂冬の陣で堺が焼かれてしまったのは、堺商人が商いのため徳川方に武器弾薬を大量に売りつけたためとか、奈良をも併合し大阪市よりずっと大きな堺県とした時代があったことなど、今まで聞いたこともない堺の歴史を語る中井氏の話に、この人は物事を変わった視線で見る人やな?と思った人もあるかもしれませんね。

でも、資料を読み解き聞かせていただく話に、どんどん惹きつけられた。ほんの身近な歴史も、読み解く力をつければ見える世界が変わることが学べたと思う。

堺の旧市街を見ると東西南北に区画整備された町や水運の堀が張り巡らされていることに堺の歴史が感じられ、地下鉄一本で行ける堺が“旅の地”として興味がわいてきた。とても興味深い講座だった。

次回のコラボ大学校
日時:11月12日(土)14:00〜16:15
テーマ:「くまたちが棲む豊かな森を次世代へ」
語り手:森山まり子さん (日本熊森協会 会長)
お申込み・お問い合わせ:千里文化センター「コラボ」
Tel:06-6831-4133 Fax:06-6832-4190 
e-mail:senrirenkei@city.toyonaka.osaka.jp

報告:京谷 寛

アンケートより
・楽しく興味深く過ごせました。新しい堺感が私の中に生まれました(50歳代)
・堺が観光に力を入れていると感じておりましたが、正しいことを伝えていかねばと
 思います。イメージだけではどうかと思いました(60歳代)
・もう少し深く知りたかった(60歳代)
・今までの知識と異なるものを知ることができた(70歳代)
・知らなかった堺の歴史を教えていただきありがとうございました(70歳代) 
・堺の歴史よくわかりました(70歳代)
・様々なエピソード、雑話を交えての講演で、時間がアッという間に過ぎるくらいの
 興味深々たる内容であり、大きな感銘を受けた(70歳代男性)
・堺の色々な見方が面白かったです(70歳代女性)
・不思議で楽しいお話でした(70歳代女性)
・大へんたのしい おもしろかった(80歳代)
・大変おもしろく堺の街をお話いただきました。戦後の発展もどうなったか、
 次のテーマにしてください(80歳代男性)