「講演会 蔵書票の世界」〜本に貼られた版画〜
講師:西野 裕子(蔵書票コレクター。丹波市在住)
主催:ささやま図書館友の会
宝石店では売っていない宝石
掌中の愉悦
書物の中のギャラリー
ちっちゃな美空間
小さな宇宙
これが蔵書票です。
「私の本」という印です。
日本語で蔵書票
ラテン語でEX Libris(エクス・リブリス)
小さな紙片に、銅板や木板、石板などを使って図柄を刷り込みます。
これが貼られると、「私の本」です。
「私の文字」
「私の言葉」
この本は全部「私のもの」
幸せの印なのです。
ちいさなちいさな世界
ちいさなちいさなうつくしきもの
わたしのことばたち
今では、版画美術の蒐集対象で、本来の意味からは使用されなくなりました。
美しいものを自分のものにしたいというのは、人間の本能なのでしょうか。
現在の小学校では、版画の時間が少なくなり、彫刻刀を持つ機会が減ってしまいました。
本が好き!
これは私の本!! と、
子どもたちが本を愛おしそうに胸に抱えるように、
蔵書票を彫ってみましょう。
自分だけのしるし。
「私の本」。