「初めてのみとおしメモ」
自閉症の人の一番しんどいのは「みとおし不全」になること。
それで、次の活動は、なにか、それをどれくらいするのか、どうしたら終わるのか?を伝えるのに、必ず「スケジュール」をします。
マス目は、12コマ。
薄い点線で区切ってあるから、二コマ使えば、六つのスケジュールに、三コマ使えば、四つのスケジュールに、四コマ使えば、三つのスケジュールに変身します。
例えば、今からお出かけするとして、
1.おうち
2.スーパー
3.公園
4.おうち
と書いていきましょう。
どこのスーパーにするとか、公園はどこがいい?は、本人が選ぶと、なおはっきりと伝わるし、楽しみにもなりますよ。
書き始めに迷うときは、「現時点」をスタートにするといいでしょう。
例えば、急に怪我をして、病院に行くことになったとき、
1.学校
2.車に乗る
3.病院
4.待合室で待つ
5.名前を呼ばれる
6.お医者さんに見てもらう
7.待合室で待つ
8.お金を払う
9.車に乗る
10.お家
と言う具合。
書いたスケジュールを見せて、終わったら一ずつ消していく。
途中なにかしらすることができたら、項目を書き足していき、しないのなら、消せばいいのです。
現時点からというのは、それが決まると、自分の位置がはっきりとわかるからです。
たとえば、地下街に下りて、トイレを探すとしましょう。
まず、見つけるのは、地下街の見取り図。
そして、次に見つけるのは、小さな▼のあるところ「現在地」です。
それがわかると、「トイレは左奥だわ」とか、「靴屋さんは、右へ行き二本目の角ね」と、把握しやすいからです。
そのため「現時点」はとても大切な情報の出発点になります。
子どもが書き始めるのには、どこかからの帰りに書いてもらうといいでしょう。
家というゴールがあるために、選択肢が少なく、思いつきやすいからです。
子ども自身が書くには、一回り大きな「みとおしビッグ」がお勧めです。
書きやすさは、書く気につながるからです。

※「みとおしメモ」使用例
