ラシュカルガの病院から…

地雷の爆発で負傷したリディグルは30歳、夫がグリシュク地方にあるFAP(応急処置病院)に運び、手当てを受けた後、救急車でラシュカルガの外科病院に運ばれてきました。

ここまでは至って「普通」なのですが、リディグルは妊娠8ヶ月。たくさんの地雷の破片が胎児の数センチにまで到達していました。手術室に入る前にエコグラフィーで、胎児がまだ生きていることが確認できました。すぐ、側腹切開手術の準備です。そして(戦争による負傷者のための外科病院ではなかなかない)帝王切開。

手術の間中、ずっと手術室も病院内も静まり返っています。胎児に悪影響が懸念されます。それに、おかしなことですが、毎日戦争の負傷者を治療していると出産というのはとても特別で奇妙なことのように感じられるのです。

そして…廊下から台所まで、病院中の至る所で泣き声が響き渡りました。いつも聞きなれている苦痛の泣き声ではなく、新しい生命の泣き声。

スタッフは赤ちゃんをジョルジアと名づけました。ジョルジアは今、元気にお母さんのおっぱいにしゃぶりついています。

エマージェンシー アフガニスタンのスタッフ ロレンツォ筆

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エマージェンシーのナショナル ミーティングが9月6〜8日イタリア中部のL’Aquila(ラクイラ)の町で開催されました。ラクイラは2009年の地震で2000人近い死傷者が出た町です。地震から3年経った今も、旧市街地の復興は遅々として進んでいません。

昨年まで3年連続で開催されたフィレンツェでのミーティングに比べると大人数を収容できるホールもなく、一回り小さな規模での開催となりましたが戦争、平和、人権…をテーマに連日いろいろなワークショップが開かれました。最終日にはミュージシャン、アーティスト、ジャーナリスト、漫画家も参加し楽しくミーティングの最後を飾りました。

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エマージェンシージャパンは10月21日、京都のイタリアンレストランDIVO DIVAでランチ&Back Home Tomorrowの上映会を開催します。(こちら

(このメールニュースでみなさんに告知するつもりでしたが、)嬉しいことに発表とほぼ同時に定員35名に達したため、すでに申し込みを打ち切らせていただきました。

上映会の様子は来月のニュースレターでお知らせします。

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そして、今月から毎月ひとりずつ、会員の方からのメッセージを掲載することにしました。

今月はエマージェンシージャパンの監事を務めている宇野努さんからです。

東京都生まれ。ここラボ(子ども子育てラボラトリー)主宰

人間性中心の心理学を学び、コミュニケーションを主軸とした独自のメンタルセラピー講座を開講中。自分自身に気づきをもたらし、潜在意識に語りかける音楽と映像を駆使したオリジナルムービーを制作。ムービーセラピーとして共感と感動が伝わり多くのファンを獲得している。

-エマージェンシーとの出会い-

子ども子育ての志事に関わるようになってから、全ての子どもたちへ何か力になれることはないかと常々思っています。

とても素晴らしい志のあるNPO団体の立ち上げの話があり、それがエマージェンシージャパンでした。