つなプロでは、全国から集まった70名のボランティアにより、
宮城県内約500か所への避難所の巡回訪問を始めています。
先週土曜日まで、第1弾として、約260か所の避難所に伺ったところ、
概要として、下記のような現状が明らかになりました。

・「被災地外の転居」、「病院・福祉避難所」への移動数が少なく、
 避難所におらずとも、自宅周辺で困難状態にある方が
 多くいらっしゃるのではないか。
・高齢者率は34%と高い。
 (岩手・宮城・福島の沿岸部36市町村(仙台市は2区のみ)171万人の
 今年1月時点の高齢者率は25%、後期高齢者は22万人以上。)
・1避難所あたりの人数は要介護者2.2人、障碍者2.5人

「高齢者」について、
避難所あたりの高齢者率は34%と予想通り高く、避難所での
ケアに加え、今後の生活再建対策(仮設住宅/疎開)を早急
かつ体系的に考える必要がある

「精神的な障碍など」について
精神的な障碍などを抱える被災者は、避難所コミュニティでの
くらしが困難。孤立を防ぐために、専門家や施設による支援が必要。

「外国人」について
避難所で確認できる外国人は少数だが、避難所におけるケアに加え、
国外避難者以外の所在把握、被災支援情報の提供が必要。

「トイレの汚物処理」について
県北部のある市の避難所の一部のトイレは、道路遮断による
汚物回収不能や上下水道のトラブルで衛生状況が悪化。
早急な改善が必要。

「トイレの通路や設備」について
高齢者や歩行困難者による使用という観点から、トイレに
問題を抱える避難所が40%強存在。
必要設備(電灯、手すり等)の増強、介助サービスの提供、
移転の検討が早急に必要。

「感染症」について
衛生環境や食料事情が思わしくない避難所から、感染症の
集団感染が起こりつつある。
長期化が予想される避難所生活において、体力が弱い
高齢者等からの感染症対策が求められる。

これらの状況に対応するため、専門性を持つNPOの方々
(地元はもちろん、遠隔地の団体も含みます)との連携を
進めてまいります。