皆さまこんにちは。ころころ通信委員のムニュです。

玄関先のハナミズキが真っ赤に色づきました。静かに季節は晩秋から初冬へ向かっています。
さて、日々を暮らしていると、ふとした瞬間に懐かしさを感じることがたびたびあります。シチュエーションから、光の色から、においから、昔聞いていた音楽のイントロを聞くだけでも、一気に時が逆行することがあります。
自分の「記憶」というものが、本当に体中の五感の引き出しの中に幾重にも積まれているのだと驚きます。
その「記憶」というものが、大きいものにしろ、小さいものでも、嬉しかったことや辛かったこと、恥ずかしかったこと、二度と蘇ってほしくないことでも、何かのきっかけでぽろっと脳裏をよぎることがあります。

今まで確かにあった、生きてきた「時間」そこに内蔵されている「出来事」は、その瞬間を通り過ぎるとほどなく忘れます。
ですが、実際に起きたその時間は、消えたわけではありません。
自分が生れてから今まで刻々と続いていたこと、それは、忘れていても消えてはいないのだと思います。
そして、ふとしたきっかけで思い出す。そしてまた今の時間に軸は戻ってゆく。そんなことを日々何気なく繰り返しているのだと思います。

人生が終盤に近づいたら、もしかしたらそんな忘れていても消えてはいなかった思い出たちがたくさん沸き上がるのかもしれません。
「今」を生きて時を刻む、そしてそのあまたに積み重ねてきた記憶を懐かしむように眺める。
そんな日々にも安らぎがあればと思います。

 ムニュ